家族幸福論」と聞いて、難しそうだと感じたかもしれません。

学問の話でも、宗教の話でもありません。
わたしが「家族幸福論」と呼んでいるのは、ひとことで言えば、こういう考え方のことです。

あなたの心の平穏が、家族の幸せの源になる

子育てに疲れたとき。
夫と話せなくなったとき。
「自分の人生って、何だろう」とふと立ち止まったとき。
そのすべての底に、たぶんひとつの問いがあります。
わたしは、自分の中心に、いられているだろうか」。

このページでは、わたしがなぜ「家族幸福論」という言葉を選び、何を伝えたいのかを、ゆっくりお話ししていきます。


「家族幸福論」とは、難しい話ではありません

「論」という字を見ると、少し身構えてしまう方もいるかもしれません。
論文。理論。哲学。
そう聞くと、「わたしには関係ない世界」と思ってしまう。

大丈夫です

わたしが「家族幸福論」と呼んでいるのは、難しい議論ではありません。
本を何冊も読まないと分からないものでも、
資格を取らないと身につかないものでもありません。

ひとことで言えば、「親であるあなたの心の平穏が、家族の幸せの源になる」という考え方のことです。

そして、その大前提として、わたしには「幸せ」についての、はっきりした定義があります。

幸せとは、心の平穏が保たれている状態のこと
たとえ、一般的には「不幸」だと思われるような出来事が起きたときでも、ぐらつかずに、自分の中心にいられる状態のこと

ここを、最初にお伝えしておきたいのです。

世の中には、「幸せの形は人それぞれ」「あなたの幸せはあなただけのもの」という言い方がたくさんあります。
わたしは、その言い方には、少し慎重でいたいと思っています。
「人それぞれ」と言ってしまうと、何を大切にしてもよくなり、結果として、何も大切にできなくなることがあるからです。

わたしが大切にしているのは、もっと普遍的なものです。
何が起きても、ぐらつかずに、自分の中心にいられること
それを「心の平穏」と呼んでいます。

ここを土台にすると、「幸せ」は急に身近になります。
特別な出来事が起きたから幸せ、ではない。
誰かが期待通りに動いてくれたから幸せ、でもない。
何が起きても、ぐらつかずにいられる、その状態そのものが、幸せなのです。

「そんな状態に、自分はなれない気がします」。
そう思った方もいるかもしれません。
それで構わないのです。
最初からそこに立てている人なんて、ほとんどいません
立てないところから、少しずつ整えていく。
そのための場所を、わたしは「家族幸福論」と呼んでいるだけです。


なぜ「家族」と「幸福」なのか — 育児の悩みの根に、夫婦と自分がいる

わたしのところに相談に来てくださる方の多くは、最初は「子育ての話」をなさいます。

「子供にイライラが止まらなくて」。
「3歳の子に怒鳴ってしまった夜、自分が嫌で眠れなかった」。
「言うことを聞かない子に、もうどうしていいかわからない」。

そのとき、わたしは「子供との関わり方」をすぐにはお話ししません。
代わりに、こんな問いを返すことがあります。
最近、旦那さんと笑って話した時間って、いつでしたか」。
最近、あなたの心が、静かに落ち着いていられた時間はありましたか」。

最初は、戸惑われます。
「いま聞いているのは、子供のことなんですけど」。
そう言われることも、もちろんあります。

でも、しばらくお話しを聴かせていただくと、ほとんどの場合、こんなふうにつながっていきます。
子供へのイライラの裏に、夫婦のすれ違いがある。 夫婦のすれ違いの裏に、「自分が大切にされていない」という感覚がある。 そしてその奥に、「自分で自分を整えられていない」という、もうひとつの揺らぎがある

子育ては、子供だけの問題ではないのです。
夫婦の問題でもあり、何より、あなた自身の問題でもある。
この3つは、地続きでひとつながりです

だから、「子育て」だけを切り離して話しても、しんどさの根っこには届かない。
「夫婦」だけを切り離して話しても、毎日の暮らしまでは変わらない。
「自分」だけを見つめても、家族のなかでの自分は変わらない。

3つをひとつのものとして見つめる。
そのために、わたしは「家族」という言葉を使っています。
そして、その3つを貫いていく芯として、「幸福」という言葉を選びました。

「幸福」と聞くと、少し大げさに響くかもしれません。
でも、わたしの言う「幸福」は、繰り返しになりますが、心が平穏でいられる状態のことです。
特別な出来事が起きることではありません。

子供がぐずる日も、夫がすれ違う日も、自分の調子が悪い日もあります。
それでも、その出来事に飲み込まれずに、自分の中心に静かに帰ってこられる
「家族幸福論」は、その帰り道を、ご一緒に整えていく場所です。

その「中心」が揺らいでいるとき、人は誰かを責めたくなります。
子供のせい、夫のせい、社会のせい、そして自分のせい。
責める対象が変わるだけで、しんどさは変わらない。
まず、あなた自身が、ぐらつかない場所に立つ
そこからすべてが始まる、というのが、わたしの考えです。


わたしが繰り返しお伝えしたいひとこと — 「親が幸せでなければ、子も幸せにはなれない」

ここで、わたしが繰り返し、繰り返しお伝えしている、ひとつの言葉をお伝えします。

親が幸せでなければ、子も幸せにはなれない。 子は、親の鑑であるから

これは、親を叱るような戒めではありません。
「親がしっかりしないとダメよ」という、よくある叱責ではありません。

むしろ、その逆です。
まず、あなたが自分の心の平穏に向き合っていい」という、許しの言葉として受け取ってほしいのです。

子供を笑顔にしたい、と多くのお母さんが思っています。
夫と仲良くしたい、と多くの方が願っています。
でも、その願いを叶えるための「順番」を、わたしたちはあまり教わってきませんでした。

順番は、こうだと考えています。
まず、親であるあなたが、ぐらつかない場所に立つ。 その親の状態を、子供は鏡のように映す。 だから結果として、子供も穏やかになっていく

逆ではないのです。
「子供を幸せにしたら、自分も幸せになれる」のではない。
親であるあなたの心の平穏が、子供の幸せの前提」なのです。

これは、わたし一人が言っていることではありません。
心理学でも、愛着の研究でも、似たようなことがずっと言われてきました。
ただ、それを「家庭の中の、毎日の言葉」として届けてくれる人が、まだ少ない。

だから、わたしはこの言葉を、繰り返し、繰り返し、お伝えしていきたいのです。


「やり方」ではなく「在り方」を — わたしが「処方箋」を書かない理由

「家族幸福論」がいわゆる育児書と違うところを、もうひとつだけお話しさせてください。

それは、「『やり方(どう振る舞うか)』ではなく、『在り方(どう在るか)』を扱う」、という点です。

世の中には、たくさんの育児の「やり方」が出回っています。
イヤイヤ期の対応方法、上手な叱り方、寝かしつけのコツ。
わたしも、たくさん読んできました。

でも、相談に来てくださる方の多くは、こう言われます。
育児書を5冊、10冊と読みました。それでも、その場では実践できないんです」。

その方たちは、努力が足りないわけではありません。
頭が悪いわけでも、優しくないわけでもありません。
ただ、「やり方」だけを変えようとしても、根っこの「在り方」が同じままだと、3日もすれば元に戻ってしまうのです。

「在り方」とは、たとえばこういうことです。

  • 「わたしは良い母親でなければならない」と、自分に課している前提
  • 「夫は察してくれるべきだ」と、無意識に持っている期待
  • ありのままでいいよ」と言われても、「ありのままの自分」が分からない、という心の輪郭

ここに手を入れずに、行動だけを変えようとすると、いつもどこかで疲れてしまう。

だから、わたしは「処方箋」を書きません。
代わりに、「あなた自身が、ぐらつかない『在り方』へ少しずつ整っていく」ための問いと言葉を、ゆっくりお渡しすることにしています。

それが、わたしにとっての「家族幸福論」です。


「家族幸福論」の3つのテーマ — 子育てから、夫婦のこと、人生のことへ

もう少しだけ、地図のような話をさせてください。

「家族幸福論」には、わたしの中で、ゆるやかな3つのテーマがあります。

第1のテーマは、「子育て」です。
ここでは、子供への怒り、自己嫌悪、「良い母親でいたい」という気持ちのしんどさを、いったん受け止めることから始めます。
子育てがすべての方の「入口」になりやすいから、最初のテーマに置いています。

第2のテーマは、「夫婦のこと」です。
子育ての奥に必ずある、夫との関係。
「察してくれない夫」を変えようとして疲れてしまった方が、もう一度、「夫婦」を立て直すためのテーマです。

第3のテーマは、「人生(生き方)のこと」です。
子育ても、夫婦も、その奥には「自分は、自分の人生を生きていると言えるか」という大きな問いが流れています。
ここまで来ると、もう「家族の話」というよりは「あなた自身の話」になっていきます。

この3つは、別々のものではありません。
子育てを入口にして歩み始めると、自然と夫婦のことが見えてくる。 夫婦のことを見つめると、その奥に、自分の人生が見えてくる
そういう順番で、ひとつながりに深くなっていきます。

わたしが提供している講座は、この3つのテーマをなぞるように設計しています。
「家族幸福論 入門編」が子育てのテーマ、
「家族幸福論 中級編」が夫婦のテーマ、
「家族幸福論 上級編」が人生のテーマ。

ただ、「いきなり講座は重い」と感じるのは、当然のことだと思っています。
講座は、「もう少し体系的に学んでみたい」と感じてくださった方のための、深い階段のようなもの。
最初からそこに足を載せる必要はありません。

だから、入口は、このブログと公式LINE、そして60分の個別相談から始めていただけるようにしています。
ブログで世界観に触れていただき、LINEでわたしの言葉を毎日少しずつ受け取っていただき、もし「直接話してみたい」と思ってくださったら、6,000円の個別相談でゆっくりお話しする
講座は、そのあと、ご自身のペースで考えていただければ十分です。


あなたが今、ここに来てくれたこと

ここまで読んでくださった方に、ひとつだけお伝えしたいことがあります。

検索窓に何かを打ち込んで、見知らぬわたしの言葉までたどり着いてくれた。
それは、わたしから見ると、決して小さなことではありません。
「何かを変えたい」「もう少し楽になりたい」と思える自分がいるということ。
それは、もうすでに、ひとつの大きな一歩だと思っています。

完璧な母親になる必要はありません。
誰かの「正しい育児」に追いつく必要もありません。
今、しんどいと感じている自分を、まず「大丈夫だよ」と受け止めるところから、一緒に始めましょう。

「家族幸福論」は、わたしが一方的に教える場所ではありません。
あなたが、少しずつ、ぐらつかない『心の平穏』に帰っていく道のりを、隣で一緒に歩く場所です。

迷っていて、当然です。
すぐに答えが出なくても、当然です。
あなたのペースで、ゆっくり進んでいきましょう。


公式LINEで、7日間の「大丈夫だよ」レター をお届けしています

「もう少し、この人の言葉を聞いてみたい」。
そう思ってくださった方は、ぜひ公式LINEに登録してみてください。

ご登録いただいた方には、わたしから「子育てに疲れたあなたへ — 7日間の『大丈夫だよ』レター」を、翌日からお届けしています。
1日1通、3分で読める、短い手紙のような配信です。
読み終わるころには、「家族幸福論」の入口に、少しだけ足を踏み入れていただけるはずです。

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「直接、話してみたい」という方へ — 60分の個別相談

LINEを読み進めるうちに、「自分の場合は、何から手をつければいいんだろう」と思ってくださった方もいるかもしれません。

そんな方には、60分の個別相談(6,000円) をご案内しています。
あなたの「本当の悩み」を、わたしと一緒に見つめていく時間です。
講座への入口、というよりは、まず「ご自身の心の状態を、一度落ち着いて見つめる場所」として使っていただけたらと思っています。

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著者紹介

うえの未希(うえの みき) — 「家族幸福論」提唱者
夫とともに、「愛し愛される」というテーマに長年向き合い、夫婦・親子・家族の幸福の構造を考えてきました。
資格を持たない一人の母として、相談に来てくださる方の隣で、「やり方」ではなく「在り方」を、一緒に整えていく仕事をしています。
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